現役就労移行支援員のよしころろです。事業所や公式のサイトではお伝えできない本音やぶっちゃけた話等知らないと損する情報をブログで発信しています。
この記事では、障害があることは医者から診断されているものの障害者手帳は取得したくない。しかし今後働くことを想定すると、自分が上手く仕事をやっていけるのか不安を感じる。
そんな方に、障害者手帳なしで求人に応募、就職する方法を6つお伝えします。
クローズ就労をする!障害を内緒にして応募し就職
病院で障害と診断されているけれども、仕事には影響がなさそう。そんな場合は手帳なしのままで障害を伝えずに就職して問題ないと思います。
メリット:いろんな仕事のなかから選ぶことができる。給与が高いものもあり就職できる可能性も高い。
デメリット:仕事の中で、障害がバレる可能性がある。障害のことを言わないので症状がでないように自分で対策していく必要がある
障害のことを伝えないことは可能ですが、就職前に配られる書類のなかに「健康状態について」といった項目で通院状況を確認されることがあります。
また障害者年金を受給していた場合の手続きの関係や、以前退職時に傷病手当をもらっていた時に診断書をもらっており、また就職後に休職に陥った場合は初回の診断書じゃないということで障害があることがバレる可能性が多くあります。
もし、障害があることが周りにバレても傷つかないという場合は問題ないと思います。
何度も離職を繰り返すのは精神的にとてもしんどいです。
不安が強い方は障害者手帳を取得し障害者枠で働くことをおすすめします。
オープン就労で障害を開示して働く方法
そもそも障害を開示するオープン就労ですが抵抗がある人が多いのではないでしょうか?
それはきっと知らないからだと思っていて私のように専門的な支援をしているとわかるのですが、手帳なしでも障害を開示して普通に働いている人は実はいっぱいいます。
自分の中で障害をもっていると差別や偏見があるのでは?という気持ちから抵抗がある人が多いかな?と思うのですが、世の中は意外とメンタルの病院に通院しながら、薬を飲みながら手帳をとらずに働いている人は多くいるものです。
ただ、オープン就労ができるには自己理解と自己対処、自己発信、空気がそこそこ読めないとただ受かっても継続が難しいかもしれませんので周りの人に相談してからチャレンジしましょう!
障害を書類通過後に面接の際に伝えて就職する
障害については周りに理解してもらい働きたい。その場合は、面接で障害のことを伝えることをおすすめします。
障害があることを書類選考の書類に記載すると不採用になることが多いです。
なぜなら、書類だけみると障害を重く捉えられることが多いことと、多くの企業は障害をもっているなら障害者手帳がある人を障害者雇用として雇用したいと企業は考えているからです。
50人以上従業員がいる企業は障害者を一定数雇用しないとお金を行政に払う法律があります。
だからこそ、「書類を通過したあと」実際に会ってもらったタイミングで障害を伝えることをおすすめします。「え、どこが障害なの!?」と思わせたら勝ちです。
障害があってもこの人だったら大丈夫と採用してもらえる可能性が高くなるのです。
メリット:障害のことを会社に理解してもらい就職ができる。障害者手帳がなくても配慮がもらえる場合もある
デメリット:障害が理由で不採用になる可能性がある。障害を伝えた時の相手の反応によりトラウマになる可能性も。
今日本は少子高齢化です。
事務職は人気業種ですが軽作業や介護、工場などでは人手が足りないところも多いので、面接で配慮が欲しいと伝えて自分で働きやすい職場を作ることができる可能性があります。
障害を伝るときはポジティブに伝えることがポイントです。
ただ、この採用のされかたは配慮がほぼない人向けです。企業側に何かをやってほしい場合は向いていません。
そしてまだまだ、世の中には障害に対して偏見、差別的な思考を持っている方も残念ながらいらっしゃいます。傷つきやすい方はこの就職方法は向いていません。
私が働く就労移行を利用する場合は事前に電話をして会ってもらうなどして就職後も不安なく安心して働き続けるようにサポートを継続することができますので、一人で不安な場合はぜひ就労移行などの行政サービスの利用を検討しましょう!
手帳なしでも使える行政サービスがありますよ!
ハローワークで障害があることを伝えてもらい応募し就職する
障害があることを伝えて周りの人に理解、配慮をしてもらいたい。しかし1人で就職活動を行うことが不安なときはハローワークに手伝ってもらうことができます。
しっかりとハローワークのサイトにも以下の記述がありました。
専門的な支援の対象者は、障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、または職業生活を営むことが著しく困難な方です。障害者手帳をお持ちでない方も利用できますので、ぜひご利用ください。
ハローワークインターネットサービス
ハローワークには専門援助部門という障害者雇用の求人に応募する為の紹介状を取得する窓口があるのですが、そこで障害のことを窓口で伝えて一般の求人に応募することができます。
障害を伝えて応募する場合は専門援助窓口を利用するようにしましょう!(地域によって異なる場合があります)
メリット:障害を事前に伝えておくので、面接の際話しやすい、相談できるので気持ちが楽
デメリット:人気の高い仕事ではなかなか採用してくれるところが少ない
紹介状を取得する際にハローワークの窓口の方から「障害者手帳はないんですが、応募をしたい方がいて、○○という障害があるのですが、状態は●●で安定しています」と障害の説明を事前にしてもらって応募することができます。
今までの職歴や資格から採用してくれることも多くありますが、やはり障害があるというだけで理解がない企業も多いです。
ハローワークの窓口の方からは、「どんなふうに障害を伝えますか?」とあなたの意向を聞いてくれるので障害があっても働けるような伝え方を窓口の方と相談していきましょう。
ただ、ハローワークの窓口の担当者の質に差があります。ただ、親身な人もハローワークに一人はいるので、頼りになる人には積極的に相談しましょう!
\ハローワークでできることはここでまとめています/
派遣会社に登録して障害のことを担当に伝えて就職する
とりあえず、仕事に就きたい場合は派遣会社がおすすめです。
派遣会社は就職先をいくつかもっており、自分にあう職場を紹介してくれることが多いです。
メリット:自分だけで探さなくてよいので気持ちが楽。サポートしてくれる。
デメリット:求められる結果がだせなければ仕事が続かないかもしれない
派遣会社は働ける人をあっせん、推薦するのが仕事です。
仕事ができない人を斡旋してしまうとその派遣会社の評判が悪くなってしまいます。なので登録した人に対してどんな仕事ができるかを確認されます。
信頼できそうな場合は障害があることを伝えるのもいいでしょう。
得意なことと苦手なことを事前にお伝えし、もし職場を紹介された場合はどんな環境なのかを事前に確認しておきましょう。
派遣会社のなかには「紹介予定派遣」といって、最大6ヶ月間の派遣期間のうちに、それぞれが雇いたいのか、働きたいかを判断し、双方の合意があれば社員として直接契約となる派遣方法もありますよ!
無料の行政福祉サービスを利用して就職する
就職活動をサポートしてくれる機関はハローワークだけではありません。
障害の診断をされており就職活動をしたいと考えている場合は、就職活動をサポートしてくれる無料(※前年度の収入により一部支払い発生する場合あり)の福祉サービス、支援機関が存在します。
客観的に自分の強味弱みを教えてくれたり、面接に同行してくれたり、就職後困ったことがあったら相談をすることができます。
メリット:就職活動に対して助言が得られる。自分の適性が分かりスムーズに就職ができる事が多い。就職後も相談にのってくれる
デメリット:たくさんの人が利用しており、利用するのに時間がかかる場合がある。
障害者職業センター
障害者手帳なしOK!診断書があれば完全無料で活用でき全国に設置されています。
職業準備支援として、一定期間センターに通い就職する為の準備として模擬就労体験のような簡単な作業をしたりビジネスマナーを学んだり、職業評価といって、実際の作業をしているところを支援員の方が観察して、職業適性を確認。
強みと課題、今後の課題なんか必要に応じて助言をしてくれたり、実際に就職したあとも環境になれるまで企業訪問して仕事をサポートしてくれたり、とりあえず頼りになる存在間違いなし。
職場を休職している方向けに職場復帰のプログラムもあります。
企業からの相談にものっており、効果的な障害者雇用の進め方なんかも教えてくれます。
ただ、これだけサービスがあるということもありとっても人気です。
職業準備支援や職業評価については、無料で活用できるということで利用したい人が多くいるので、サービスを受けるまでに時間がかかる場合があります。
障害者就業・生活支援センター
障害者手帳なしOK!こちらも完全無料で活用できます。
こちらも全国、各地域にセンターがあり、障害者職業センターより数が多いです。
働きたいけど、生活に不安があるといった方を対象に働いている職場や、支援学校などと連携しながら生活面、就労の面での一体的な相談支援を実施しています。
日々の生活が安定していないと仕事にも影響がでてしまいます。なので生活の相談にものってくれるという総合的な相談にのってくれる福祉サービスです。
生活面の相談にものってくれるので、金銭管理の助言や家族の悩みに対して活用できる福祉サービスを教えてくれたり、なんでも困っていることは相談することができます。
また、障害があると診断されてるが職場には言わずに働いている方の相談にものってくれます。今は障害のことを内緒にしているが開示をしていきたい場合は相談してみましょう!
週5通える就労支援移行支援事業所
障害者手帳なしOKです。診断書があれば活用できます。(なくても行政判断で使えるケースも多くあります)
こちらの施設は毎日通って訓練をする施設になるので前年度収入に応じて一部支払いが生じることがあります。
就職したい65歳未満の障害のある方に対して就職するために必要なビジネスマナーや就職活動の方法を学んだり他にも障害を持っている人と協力して作業をするなかで報告連絡相談ができるかの確認やストレス耐性を知ったり自分の障害の傾向を知り長く働くための準備をするという施設です。
1日3時間や6時間とか週3日とか週5日とか自分が就職したい日数や時間にあわせて事業所に通い、訓練をしていきます。
ただ人生の中で2年間という期限がありますのでご注意ください。2年間あれば就職が決まるという方は絶対活用した方がよいです。
訓練をする中で、手帳を取得した方がよいか手帳を取得しなくてもやっていけそうか考えることができますし、客観的に自分が仕事ができているかどうかを教えてくれます。
障害者手帳はないが、障害開示で就職する場合は、開示で応募しても採用してもらえるかを企業に問い合わせてもらえます。
もちろん、診断はあるが障害を伝えずに就職するサポートもしてくれます。自分が希望する働き方や就職活動にあわせてサポートをしてくれるということですね。
またこちらの支援機関に所属して就職すると、就職後半年間はサポートがついており、半年後から新たに契約することで3年間も就職後のサポートを得ることが可能です!
何かあった時に安心ですね。
<PR>安心して働くが一番の場合は絶対使ってほしい!

私自身が就労移行で10年以上働いていますが、一般企業に問い合わせをして障害者手帳はないが診断がでていることを伝えて就職できた人がたくさんいますよ!
仕事ができるならと採用頂けることが多く、実習を経て採用いただけるケースがほとんどです。
自分で問い合わせしなくても支援者経由で手帳なしで就職可能です!
一人では不安だけど障害者手帳なしで求人応募したい方はぜひ使ってほしい。
就労継続支援施設A型で働く
就職したいけどみんなと同じように働いていけるか心配な方は、雇用契約を結び最低賃金をもらって実際に働きながら身近に常にサポートをしてくれる人がいる環境のなか就労を目指す福祉サービスがあります。
給与をもらうことはできますが、就労継続施設A型で働いた場合は福祉的就労となり履歴書の職歴には含まれないというケースがあります。(解釈による)
ハローワークに「就労継続支援施設A型」と記載がある求人がでているのでハローワーク経由で応募してみてください。
A型の利用期限はありません。まずはA型で働いて、問題なく働けることを確認してから就労移行支援事業所に行って就労を目指すというのもありです。
地域若者サポートステーション
こちらは障害者を対象ではなく若者を対象とした支援機関です。
地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、 働くことに踏み出したい若者たちとじっくりと向き合い、 本人やご家族の方々だけでは解決が難しい「働き出す力」を引き出し、 「職場定着するまで」を全面的にバックアップする 厚生労働省委託の支援機関です。
働くための自信をつけるための講座や働く体験ができるので50歳までの方はこちらを利用するのもありです。
ただ障害の知識がある支援者が多くいるわけではないのでそこだけ注意!
手帳なしで働く方法まとめ
障害者手帳なしでもどうやって就職したいか、障害のことを伝えるのか伝えないのか、サポートは必要そうかどうかなど自分で選んで就職活動をすることができます。
手帳なしで自分が働けるかどうか客観的な意見がほしいときはハローワークや福祉サービスに見学にいってアドバイスをもらうのもあり!
障害者雇用では手帳なしで働けないですが、一般企業に障害を伝えて仕事は可能です。