対人援助職に多い傾向のひとつにメランコリー親和型性格というものがあります。
せっかくの仕事を続けられるように、まずはこの言葉を知ってほしいと記事を書きました。
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対人援助職に多いメランコリー親和型性格とは
ドイツの精神病理学者フーベルトゥス・テレンバッハによて分類された性格傾向のひとつ。
うつ病になりやすい性格とされ、以下のような傾向の性格です。
・真面目で一生懸命に仕事をする
・几帳面で責任感が強く他人まかせにしにくい
・完璧主義で手をぬきたくない
ビジネスマンの鏡みたいな性格ですね!そもそも日本人はこんな傾向が多いでしょう。
また、そんな職人気質のような傾向がありつつ、相反する性格傾向もあるのです。
・他人との衝突を避ける
・頼まれると嫌と言いにくい
・周りの評価を気にする
社会の中で仕事をしていく以上はどちらも必要な傾向ではありますが、高い水準で質も量も求めすぎるのがメランコリー親和型性格の特徴です。
自分勝手ではなく周りの期待に応えるように仕事をしていくので頑張りすぎてしまいます。
この傾向のある方はサラリーマンであればどんどん責任のある仕事に就くようになります。そしてさらに仕事が増えていってしまいます。
そうなると仕事を断らずにもっと一生懸命にがんばります。そうなるとさらに心が消耗し日々疲れてしまうのです。
メランコリー親和型性格の方はうつになりやすい性格と言われています。
頑張りすぎている状態が長く続くといつの間にか眠れなくなったり、食欲がなくなったり、仕事のことをずっと考えてしまい、家からでれなくなったり起き上がれなくなったりまでしてしまう方が多いのです。
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福祉職にメランコリー親和型性格が多いと思う理由
対人援助職にはメランコリー親和型性格の方が多いと私は感じています。
他の仕事と比べて誰かの手助けになりたい、役に立ちたいという想いがあって福祉の仕事に就く人が多いと思うからです。
対人援助職はとてもやりがいがある
対人援助職では、困っている利用者に対してダイレクトに影響を及ぼします。
目の前で辛い状態の方が笑顔になる瞬間や自分の関わりで困りごとが解決した瞬間があればとてもやりがいを感じることができます。

きっと「自分の行動で多くの人の役に立つことができる」と思うでしょう。
福祉の業界では支援が必要な方がたくさんいます。自分の行動で解決をすることができるとわかることで、もっともっと良い支援をたくさんの人に届けたいと感じるでしょう。
そうなるとどうしても質と量を高い基準で提供していきたいと思うのです。
メランコリー親和型性格だからこそ出世した先にあるもの
メランコリー親和型性格の方は仕事ができます。だからこそ出世します。
責任がある立場になればなるほど研修で理想の支援について講義がされます。
「個別最適化」「自己決定権を尊重」「より満足度の高いサービス提供を」
福祉サービス提供にあたってとても大切な講義ではあるのですが、すべてを完璧にこなそうとするには時間がなさすぎます。
理想と現実にはギャップがあり、理想を追い求めるのは素敵なことですが自分を犠牲にしてしまうという場合も多いように感じています。
より良い支援を!と自分のことではなく他人のために頑張ってしまう要素がたくさんあるのが対人援助職だと感じているのです。
メランコリー親和型性格の方が気を付けること
メランコリー親和型性格はうつ病になりやすい性格と言われています。
そうならないようにどうしたらよいかをまとめてみました。
まずメランコリー親和型性格っぽいと自覚しよう
まず何事も受容することからはじまります。
「仕事はてきぱきこなしているつもりで、大変なケースも何件か抱えている、やりがいがあるはずなのにもう仕事がしたくない」
「結果もだしてて、やりたかった仕事なはずなのに・・」
そう思う場合はメランコリー親和型性格かもしれないと自覚し、自分はうつになりやすいかもしれないと受け入れましょう!
仕事にめりはりをつける。頑張る日と適度な日を作る。
対人援助職はやればやるほど次の仕事がまいこんできます。
たくさんの仕事をこなすのはたくさんの方に役立つこととなりますが自分が犠牲になってしまいます。
プライベートも大切に、とことんやる日もあっていいですが適度に帰りましょう!
ただ、めりはりをつけると思っても基準がないと分からないので、私はめりはりの基準を作っています。
・週に2回は定時または残業1時間以内で帰宅する
・休み前はがっつり残業してやることやって帰る
・有休は毎年使い切る
・休みの日は自分から仕事はしない
しんどいときはしんどいと伝える
対人援助職は支援する側ではありますが、支援される側と一緒の人間です。
しんどいときは周りに助けを求めましょう!
実はちょっと前くらい、私自身何日かとっても気分が沈んでいたことがありました。
気分が沈んでいるがそんな自分がだめだなと思い自己対処していく必要があると考えて気分が変わるようにどうしようとずっと考えていたのですがもっともっと気持ちが沈んだのです(笑)
「こっちがいなくなりたいわ!」そんな感覚になり休みの日も超絶ブルーになったので休みの日でしたが思い切って上司に相談しました。
今まで業務上の相談は常にしているものの自分しんどい相談はしたことがなかったのでだいぶ抵抗がありましたが伝えたことで業務調整をしていただけたのでだいぶ気持ちが楽になりました。
仕事がやりたくなくなったらできる範囲で仕事から離れる
対人援助職で長く働くと仕事をコントロールできるようになると思います。
今日じゃなくて明後日までに取り組もう、この仕事は●●さんに依頼しよう。
元々やりたい仕事だったのになぜか仕事がやりたくないときは気持ちに素直に任せて帰りましょう。
罪悪感はあると思います。ただ、自分の心を優先しましょう!
残業はしかたないことがありますが、次の日にやるでもいいと思うんだよな。
先日は私は突然の有給を申請してそそくさと帰ったらとても気持ちが楽でした!
しんどいときは楽しいことをあえていっぱいしよう
メランコリー親和型性格だからこそ、趣味がたくさんあったりストレス発散方法はたくさんあったほうがよいです。
趣味や、ストレス発散方法をたくさん考えておきましょう!
ちなみに私は趣味もこのブログやtwitterで福祉に向き合わないといけないのでたまに離脱しています(笑)
メランコリー親和型性格と対策まとめ
私の最近の気分の落ち込みのなかでこのメランコリー親和型性格という言葉に出会い、対人援助職に多いのではと感じたので、私の対策とともにまとめてみました!
対人援助職はメランコリー親和型性格が多く、まじめにコツコツ目の前のことに取り組みしんどさをひとりで抱え込みやすい人が多い気がしています。
メランコリー親和型性格は自分を犠牲にしやすくうつ病になりやすいと言われています。
まずはそういった傾向を自覚し仕事から離れてリフレッシュする時間を多くとる等対策をこころがけていきましょう!
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